男の婚前契約

これからの「結婚」の話をしよう

君は結婚をゴールだと思っていないか?思っているなら君はもう一度結婚についてよく考えたほうがいい。なぜなら結婚はひどい悪夢の始まりかもしれないんだからな。それは冗談としても…君がこの先の人生をうまくやっていきたいと思うのなら末長い結婚生活のビジョンを持つべきだ。どうやってビジョンを持つかって?婚前契約を交わせばいい。婚前契約は結婚を控えた男女が交わす契約で欧米では実に一般的だ。何しろアメリカでは2組に1組が離婚するんだからな。海の向こうの話で自分には関係ないって?残念ながら日本でも3組に1組が離婚している。しかも子供がいれば家族はバラバラ、離婚が原因で散々な目にあう子供達も多い。君にとって離婚は100%関係ないと言い切れるかい?それならなおさら、君や君の愛する人、そして将来の子供達のために婚前契約を交わすことをおすすめするよ。

婚前契約は、結婚してから起こるかもしれないあらゆることを想定の範囲内に入れて置くことでもある。だから「もし離婚することになったら…」というのはテーマのほんの一部でしかない。子供は何人欲しいとか、一方が病気になったらどうするとか、もし巨額の資産を築くことになったらとか…あらゆることを想定しておくことは重要だ。明確なビジョンが君とパートナーに覚悟と安らぎをもたらしてくれることだろう。

すでに君がパートナーのために命を捧げる覚悟ができているならば…このサイトはもう君には用はないようだ。君の末長い幸せを祈っているよ。

君と彼女はすでに価値観が違う

ヒトの価値観ってやつは実に厄介なシロモノだ。犯罪も戦争も価値観の違いから起こるんだからな。そもそも君と価値観の同じ人間など世界中のどこを探してもいない。つまり君とパートナーの価値観も違うと肝に銘じるべきだ。要は価値観の違いをどうやり過ごすかだろう。俺が知る限り、相手に何かを期待して結婚するやつは大抵が離婚する。君だってパートナーの全ての期待に応えることはできないはずだ。君は価値観の違いを楽しむことにこそ結婚の醍醐味があると思うことができるか?結婚は決してパートナーの問題でも二人の問題でもない。君自身の問題だ。男なら覚悟を持てよ。俺が言いたいのはそれだけだ。

男の自由は不自由さの中にこそある

もし君にある程度の財産があるなら婚前契約なしの結婚はリスクとなる。婚前契約には夫婦間の金銭トラブルを防ぐ目的がある。とりわけ公正証書婚前契約の法的効力は絶大だ。君も汗水垂らして作った金を“後妻業の女”にくれてやるほど物好きではないだろう。もっとも婚前契約を求める男にたかる女もいないだろうがな。

君もアメリカのプリナップ絡みのゴシップを目にしたことは一度や二度ではないはずだ。タイガー・ウッズやジョニー・デップもそうだ。彼らにとってプリナップなしの結婚など論外だ。なぜかって?犬も食わないような揉め事で短い人生を棒に振るのは御免だからだ。どうも婚前契約には未熟な男女を夫婦たらしめる偉大なる力があるらしい。

いずれにせよ結婚によって君は独り身でこその限りない自由を失うことになる。婚前契約を交わす覚悟をしたならなおさらだ。ただし覚悟を決めた君はいずれ知ることになるだろう。男の自由は不自由さの中にこそあることを…航海の無事を願っているよ。

婚前契約に興味を持った君に

ここで婚前契約について事務的な話をしておこう。ポイントはただ一つ「無意味な紙切れを作るな」ということだ。つまり婚前契約には法的効力を持たせるべきだ。例えば「一方が浮気した場合、相手に殴られて怪我を負っても文句は言えない」という契約を交わしたとする。暴行も傷害も刑法上の犯罪であり当然この契約は無効となる。「婚姻」自体が民法上の契約である以上、婚前契約も民法上のプロセスに基づいた契約の域を出ないというわけだ。より確実に法的効力を備えるために公証役場に持ち込んで「公正証書」として作成することもできるし「夫婦間財産契約」のように財産に特化した取り決めを交わすこともできる。いずれにせよ法律家の指導の元で作成することをおすすめするよ。

最後に婚前契約を結ぶべき男の3つの条件を教えよう。

  • 自身の年齢が高い
  • 自身の資産が多い
  • 両者の資産に格差がある

もし君が結婚を控えていて、このいずれかに当てはまるなら、まずは信頼の置ける弁護士に相談すべきだ。君のために一役買ってくれることだろう。