具体的な内容

結婚を控えるトム

トム:婚前契約が大切なことはわかったけど、どのようなことを話し合えばいいのかな。

アレックス:ご安心ください。基本的にはお二人が幸せな結婚生活を送れるような文言を盛り込めばいいのですが、どのようなものがご説明いたしましょう。

トム:彼女も僕も子供がほしいと思っているんだ。

アレックス:多くの方は婚前契約に子供のことを盛り込みます。まずは育児のこと教育のことを話し合うと良いですよ。それからお二人の健康に関することです。健康であることは幸せな生活を過ごすために最も大切なことですからね。

トム:お互いにフレッシュな気持ちを忘れず、いつまでも仲良くしたいと思っているんだ。例えば、記念日には一緒に過ごすとか…そういうことは契約にはならないのかな。

アレックス結婚記念日は一緒に過ごす互いに感謝の気持ちをいつももって声に出して伝える笑顔の絶えない家庭を築くなどを盛り込むことができます。日々の生活で当たり前になってしまいがちな相手や相手の気持ちを思いやるためにも、契約として盛り込んでおいてもいいですね。日々の心がけも違ってきますよ。

トム:僕は小さな会社を経営していて、彼女はフルタイムで会社勤めをしている。僕の年収は彼女の3倍以上と差があるよ。それでも彼女は今の仕事が気に入っていて結婚しても仕事は続けたいらしい。僕は彼女の意見を尊重するけど子供が生まれたら彼女が仕事を辞めるという選択肢もあるかもしれない。それから互いの貯金の話はしていないんだ。お金のことで夫婦喧嘩なんていうのはよく聞く話だから、それを避けるための内容は盛り込みたいと考えているよ。何かいい方法はあるかな。

婚前契約の相談に応えるアレックス

アレックス:お金は生活するにあたって必要不可欠なものですね。ただし、お金と言っても色々あります。「家計負担」と「結婚前までのお互いの財産」「結婚後の財産」については分けて考えるべきです。お金は話しにくい話題ではありますがとても大事なことですのでしっかりお二人で話し合い、納得した上で婚前契約に盛り込むことをおすすめします。例えば互いの親や親族が亡くなった際に入った遺産などは互いの固有の財産であり夫婦の共有財産にはなりません。固有の財産は例え夫婦が離婚した際にも財産分与の対象にはならないのです。この辺りも含めて、お二人が認識を共有されるよい機会だと思いますよ。

トム:なるほど。それは知らなかったな。それから、僕は仕事が忙しくて家事にどこまで時間を費やせるかがわからないけど、彼女が働く限りはできるだけ家事の分担はしなければならないのかな。

アレックス仕事や家事分担のことですね。今は女の人も会社で働く時代です。そんな時代なのに家事は奥さん任せでは「外で働いて疲れているのに家事も全部やらなきゃいけないなんて…もう限界!」なんて奥さんの不満が爆発しますよ。奥さんの方がバリバリ働いて旦那さんが家のことをするのが向いているご家庭もありますし、旦那さんだけが働いて奥さんが家のことをやる、というご家庭もあります。今は生活スタイルが多様化してきているので、お二人に合った家事分担について盛り込むといいでしょう。


トム:休みの日は僕が家事を担当したりバランスが大切ってことだね。ぜひ話し合ってみるよ。それから、結婚するとお互いの家族、親戚との付き合いもはじまるね。

アレックス:それは是非盛り込むことをおすすめします。自分達だけの問題ではないのでこじれるとなかなか大変です。どのように付き合っていくかお二人で考えてみてください。それから、これは「婚前契約の登竜門」といわれていますが、これから結婚するお二人は考えたくないかもしれませんが、考えておかなければならないことがあります。

トム:それは興味深いね。

アレックス:まずは不倫・浮気・離婚についてです。特に結婚相手に交際期間中、浮気の疑惑があった方や、結婚相手又は自身に不倫が原因となる離婚歴がある方などは心配なのではないでしょうか。そこで契約内容に「どこまでが許せて何がダメか」2人で話し合い、お互いが納得した上で契約に盛り込んでいきましょう。

トム:なるほど。そこまで考えておかなきゃいけないのか。あまり気の進まない話ではあるけど、彼女との良い関係を保つためにもそれは話し合っておいたほうが良いってことだね。

アレックスDVやモラハラについても話し合っておくべきです。今やDVやモラハラは社会問題にもなっています。暴力は男性から女性にするものが当たり前と思われる方もいらっしゃいますが逆のケースも増えていて、離婚事由になるケースも多いのです。法的拘束力のある婚前契約に盛り込んでおけば、何かあったときにあなたの味方になってくれるかもしれません。その他にも事実婚国際結婚バツイチ子連れ再婚など複雑なケースにも婚前契約が役にたつでしょう。

トム:ありがとう。ポイントがよくわかった。まずは彼女と要点をよく話し合ってみるよ。それを書面にすればいいんだね。

アレックス:はい。書面ができたらご連絡ください。弁護士が内容の妥当性をチェックした上で調整を行い、法的に有効な契約書として公正証書化の手続きを行います。法的効力を持ったルールが結婚生活を円滑なものにし、お二人の共通の価値観の礎となることでしょう。